【一眼レフカメラの基本設定】ホワイトバランスと色温度について
これまでは主に写真の明るさを調整するための設定についてまとめてきましたが、今回のテーマである「ホワイトバランス」と「色温度」明るさというよりも色味について影響がある項目になります。これらもイメージを左右する重要なものになりますので、しっかりと理解しておくことで表現の幅が広がります。
色温度は低くなるとオレンジがかった赤みとなり、色温度が高くなると白みがかった青みになります。つまり高温から低温という温度のイメージで表現できます。色温度が高い光源としては、ロウソクの炎や日の出や夕焼け時の光が色温度が低く、日中の太陽光がちょうど真ん中くらいで、白色の蛍光灯になると色温度が高くなります。
撮影時の光源となっている光がどのくらいの色温度で、そこから被写体のイメージしている色味とどれくらい差があるかを見ながら色温度を調整していくといいでしょう。またホワイトバランスや色温度はカメラ内で設定できます。
ホワイトバランスの設定を「オートホワイトバランス(AWB)」にすると、カメラが被写体や光源に合わせて自動的に適切なホワイトバランスの値にしてくれます。特にホワイトバランスの設定が不要な場合はオートホワイトバランスの設定にしておきます。
それぞれ対称的な関係になっています。まずはホワイトバランスの編集をしていないものを基準に、これらを設定するとこんなに印象が代わります。まずはベースとなる写真はこちらです。
この写真に対して、先ほどの4色を基準としたホワイトバランスの設定を加えていきます。どんな違いが生まれるか見てみましょう。
1. B(ブルー)を強くした場合
寒色系の色みとなり、冷たいクールな印象に仕上がります。
2. A(アンバー)を強くした場合
暖色系の色みとなり、暖かくソフトな印象に仕上がります。
3. G(グリーン)を強くした場合
緑みが強くなり赤みが抑えられます、少しレトロな印象になります。
4. M(マゼンダ)を強くした場合
紫みが強くなり緑みが抑えられます、色艶のある独特な印象になります。
いかがでしょうか、ホワイトバランスは正しい色味に近づけるためだけの機能ではなく、作品の世界観を作るのにも有効ですので、よりクリエイティブな写真にすることもできるようになります。
色味の補正を行うホワイトバランス
「ホワイトバランス」はその名からイメージできるかもしれませんが、白色を基準と考え、色味をイメージしたものに補正するための機能になります。なぜこの機能が必要になるかというと、被写体にあたる光にも様々な異なる色味が存在するため、あたる光によって被写体の色味も変わってしまいます。そのためホワイトバランスを使って本来のイメージしている色味に補正するようにします。 当たる光によって被写体の色味が異なるというのは、被写体が白色に近いと特に顕著に出ます。例えば白い紙に赤色の光をあてると、本来の白色より赤みがかかって見えるようになります。そのためホワイトバランスという名前で呼ばれているそうです。ホワイトバランスを調整する上での色温度という考え方
先ほども説明している通り、被写体にあたる光にも様々な色味があります。ただし、カラーフィルターを通して着色されたなど人工的な光ではなく、あくまで自然界に存在する中での光で考えます。 その時に用いられるのが「色温度」というものになります。この色温度はその名の通り、色味を温度としてイメージした区分けになります。この色温度はケルビン(K)という単位で表します。

ホワイトバランスを作品に活かす
本来ですと、光源の色みによる被写体の色味補正に使われるホワイトバランスですが、逆にこの色味の変化を作品に活かすことで、通常とは異なる世界観を表現することができます。ホワイトバランスの設定はカメラ内で調整できますが、一般的なカメラですと下記のような4色をベースにマトリクス状の形で色味を調整できるようになっています。
B(ブルー) | 【色温度補正】色温度を上がり、青みがかかるようになる |
---|---|
A(アンバー) | 【色温度補正】色温度を上がり、赤みやオレンジみがかかるようになる |
G(グリーン) | 【色味補正】紫みを抑え、緑みがかかるようになる |
M(マゼンダ) | 【色味補正】緑みを抑え、紫みがかかるようになる |





いかがでしょうか、ホワイトバランスは正しい色味に近づけるためだけの機能ではなく、作品の世界観を作るのにも有効ですので、よりクリエイティブな写真にすることもできるようになります。
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