jQueryで表示非表示を切り替えるslide系【slideDown()、slideUp()、slideToggle()】やfade系【fadeIn()、fadeOut()、fadeToggle()】のメソッドは、手軽にアニメーションを実装できるのでとても便利ですが、場合によっておかしな挙動を見せることがあります。そんな時に使える対応策をメモしておきたいと思います。
この、おかしな挙動についてですが、必要以上にアニメーションが何回も繰り返される症状が発生する場合があります。よくあるのはマウスホバーのイベントで表示非表示を切り替えているような、多階層のナビゲーションなどでよく見かけるケースです。実際には下記のサンプルコードで実装されているようなイメージです。
// HTML <ul id="parent"> <li>親要素リスト <ul id="children"> <li>子要素リスト</li> <li>子要素リスト</li> <li>子要素リスト</li> </ul> </li> <li>親要素リスト</li> <li>親要素リスト</li> </ul> // javascript(jQuery) $("#parent > li").on('mouseover',function(){ $(this).children('#children').slideDown(); }); $("#parent > li").on('mouseout',function(){ $(this).children('#children').slideUp(); });
イベントが設定されている要素にマウスホバーで子要素の表示非表示が切り替わるというものです。ただし、これでは何度もマウスホバーのイベントが発生した場合に、その数だけアニメーションが何度も繰り返されてしまう可能性があります。そこで、そんな場合にはjQueryのstop関数を使うことで、アニメーションを停止させることができます。具体的には下記のように実行されるメソッドの直前にstop関数を追加するようにコードを変更します。
【javascript(jQuery)】
$("#parent > li").on('mouseover',function(){ $(this).children('#children').stop().slideDown(); }); $("#parent > li").on('mouseout',function(){ $(this).children('#children').stop().slideUp(); });
これで、イベントが発生した場合でも溜まっていたアニメーションが全て停止されて、一度だけアニメーションが実行されるようになります。細かい部分ですが注意したいポイントですね。アニメーションを実行させる場合には基本的につけておいたほうがよさそうですね。
(参考にさせて頂いたサイト)
jQuery入門講座 使い方-アニメの停止