Excelなどの表計算ソフトでは、複雑な計算などが簡単にできるように便利な関数が用意されています。有効活用することで資料作成やデータの管理作業などをスムーズに行うことができます。
【数値計算・統計】の関数
合計 / SUM(範囲)
指定した範囲の合計を求める
=SUM (A1:A20) //セルA1からセルA20の範囲で値の合計を取得する
平均 / AVERAGE(範囲)
指定した範囲の平均値を求める
=AVERAGE (A1:A20) //セルA1からセルA20の範囲で値の平均値を取得する
標本標準偏差 / STDEV(範囲)
母集団の標本において指定した範囲の標準偏差を求める
=STDEV (A1:A20) //母集団の標本であるセルA1からセルA20までの標準偏差を取得する
母標準偏差 / STDEVP(範囲)
母集団において指定した範囲の標準偏差を求める
=STDEVP (A1:A20) //母集団であるセルA1からセルA20までの標準偏差を取得する
最大 / MAX(範囲)
指定した範囲の最大値を求める
=MAX(A1:A20) //セルA1からセルA20の範囲で値の最大値を取得する
最小 / MIN(範囲)
指定した範囲の最小値を求める
=MIN(A1:A20) セルA1からセルA20の範囲で値の最小値を取得する
個数 / COUNT(範囲)
指定した範囲の個数を求める
=COUNT(A1:A20) //セルA1からセルA20の範囲で値の個数を取得する
順位 / RANK(数値,参照範囲,1もしくは0)
指定した数値の参照範囲における順位を求める
=RANK(A1,A1:A20,1) //セルA1からセルA20の参照範囲でセルA1の昇順である時の順位を取得する
※順序の型が1の場合→昇順での順位
※順序の型が0の場合→降順での順位
整数化 / INT(数値もしくは算術式)
数値や算術式の結果に対して小数点以下を処理し整数部のみにする
=INT(5.8*3.6) //数値5.8×3.6の解20.88を小数部を切り捨て20を出力する
※数値が正、もしくは0の場合→小数点以下は切捨て
※数値が負の場合→小数点以下は切上げ
切上げ / ROUNDUP(数値,表示桁数)
指定された数値の小数点以下を指定された表示桁数で切上げる
=ROUNDUP(28.954,2) //数値28.954を小数点以下2桁で切り上げ28.96を出力する
切捨て / ROUNDDOWN(数値,表示桁数)
指定された数値の小数点以下を指定された表示桁数で切捨てる
=ROUNDDOWN(31.182,1) //数値31.182を小数点以下1桁で切り上げ31.1を出力する
四捨五入 / ROUND(数値,表示桁数)
指定された数値の小数点以下を指定された表示桁数で四捨五入する
=ROUND(15.344,1) //数値15.344を小数点以下1桁で四捨五入し15.3を出力する
剰余 / MOD(数値,除数)
指定した数値を除数で割った時の余りを求める
=MOD(A1,A3) //セルA1をセルA3で割った(除算)した時の余りを取得する
平方根 / SQRT(数値)
指定した数値の平方根を求める
=SQRT(A1) //セルA1の値の平方根を出力する
乱数生成 / RAND()
0以上1未満の小数で乱数を生成します
=RAND() //0以上1未満の小数で乱数を出力する
条件付個数 / COUNTIF(範囲,条件式)
指定された範囲の中で条件式に合う個数を求める
=COUNTIF(A1:A20,">=40") //セルA1からセルA20の範囲で40以上にあたる個数を取得する
条件付合計 / SUMIF(範囲,条件式,合計範囲)
指定された範囲の中で条件式に合うものに対応する行もしくは列にある合計範囲の合計を求める
=SUMIF(A1:A20,"<>カテゴリーA",B1:B20) //セルA1からセルA20において「カテゴリーA」でない項目のセルB1からセルB20の値の合計を取得
【文字列操作】の関数
文字列結合 / CONCATENATE(文字列1もしくはセル1,文字列2もしくはセル2,…)
指定した文字列もしくはセルを連結して出力する
=CONCATENATE(文字列A,文字列B,文字列C,文字列D) //文字列A、文字列B、文字列C、文字列Dを連結した文字列「文字列A文字列B文字列C文字列D」を出力
これらの関数は表中の各数値を計算したり管理する時に便利です。引き続き、「Excelで使う便利な基本関数まとめ(論理・検索照合・行列)」でも紹介していきます。