前回では実際にHTTPサーバーにWordPressをインストールしていきましたが、1つのIPアドレスで複数のサイトを運用したいケースもあるかと思います。その場合、実際には1つのIPアドレスに対してサイトだけでなくドメインも複数紐づくことになります。その際に必要となる作業をまとめていきたいと思います。
1. それぞれのサイト用のデータベースを作成
1-1. 単一のデータベースでも運用は可能ですが、サイトごとに別々でWordPress用のデータベースを用意していきます。「VPSでWordPressサイトを運用するサーバー構築(14)〜データベース作成・WordPressインストール〜 」の記事を参考にサイト分だけデータベースを作成します。
2. 複数のWordPressと対応するデータベースのインストール
2-1. HTTPサーバーのドキュメントルート(/var/www/html)配下に下記コマンドでそれぞれサイト別のWordPress用のフォルダを作成します。
# cd /var/www/html/ # mkdir wordpress-01 // サイトAのWordPress用フォルダ # mkdir wordpress-02 // サイトBのWordPress用フォルダ
2-2. 作成したWordPress用フォルダの所有者と権限をrootユーザーから変更します。所有者は「apache」グループを「作業ユーザー」に変更し、権限は書き込みができるようにしておきます。
# chown -R apache:作業用ユーザー名 /var/www/html/wordpress-01/ # chown -R apache:作業用ユーザー名 /var/www/html/wordpress-02/ # chmod -R g+w /var/www/html/wordpress-01/ # chmod -R g+w /var/www/html/wordpress-02/
※WordPressのプラグインインストールなどを管理画面から行う場合にエラーが出るときは、所有者とグループ両方apacheに設定しておきます。
2-3. それぞれ作成したサイト別のディレクトリにWordPressをインストールした後、URLにアクセスしセットアップを行っていきます。
ここまでそれぞれのサイト用にWordPressはインストールできましたが、実際は別々のドメインを紐づけることになります。そこでHTTPサーバーのバーチャルホストという機能で1つのIPアドレスで表示させるドメインを切り替えていきます。次回はその辺りを進めていきたいと思います。
(参考)
WordPress 複数のサイトを構成
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