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欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】

最終更新日: Update!!
前回記事「欧文タイポグラフィについて学んでみる【文字の構成】」では欧文フォントの文字を構成するいろんな要素やその違いについてまとめてきましたが、本記事でも引き続き欧文タイポグラフィについて詳しく見ていきたいと思います。第二回の今回はフォントファミリーについて色々と学んでいきます。  
フォントファミリーとフォントウエイト
フォントファミリーとは1つの書体デザインにおいて、異なる字体を含めた総称のことを指します。その名の通り、同じ書体の家族を表すようなイメージですね。フォントファミリー内の区分けには、太さ、斜体、装飾など複数のカテゴリが存在し、フォントによってはかなりの数のバリエーションが存在します。   そんなフォントファミリーの中で、まずは文字の太さを詳しく見ていきます。フォントの種類によって様々ですが、一般的には下記のようなバリエーションがあります。 欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】   上記の図では縦軸に文字の太さを、横軸に文字幅の違いが確認できるかと思います。まず文字の太さには、細い方から「シン(Thin)」「エクストラ・ライト(Extra Light)」「ライト(Light)」「レギュラーもしくはブック(Regular or Book)」「ミディアムもしくはセミボールド(Medium or Semi Bold)」「ボールド(Bold)」「ヘビー(Heavy)」「ブラック(Black)」と並んでいます。そして、文字幅は通常書体を基準に、幅が狭い「コンデンスド(Condenced)」とより幅が詰まった「コンプレスド(Compressed)」の2種類と、通常よりワイドな「エクステンデッド(Extended)」があります。   これらはデザインや文章の目的に合わせて使い分けられます。フォントによっては多少読み方に違いはあるものの、だいたいこのような関係性に成り立っています。  
斜体の違い
フォントファミリーには太さや幅以外にもいろんな区分けがあります。そのうちの一つである「斜体」は文字を傾けたようなスタイルになります。斜体には下記のように2種類あります。 欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】
オブリーク体 標準の書体をそのままのデザインで横方向に傾けたように変形した書体
イタリック体 同じく標準の書体を横方向に傾けているが、傾けた時に合わせて、筆記体のようなデザインが加わっている
  サンセリフなどの書体においてはそこまで違いが見られないものの、セリフ体では上記のように見た目が変わります。見た目上は最適化されているということもあり、基本的に斜体にはイタリック体を採用するケースが多いようです。  
リガチャ(合字)について
リガチャとは特定の2文字が続いた場合に、その条件において対象の2文字が連なったようなデザインのことを指します。これもフォントの種類によって見た目や用意されている数も異なりますが、一般的には「ff」「fi」「st」などが多いようです。リガチャはデザイン的な側面と可読性をよくするための理由から考え出されました。 欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】   このリガチャや後述であげている別文字の設定には、各種デザインツールのタイポグラフィに関する設定パネルで調整することが可能です。下記はデザイン作成アプリのAffinity Designerというソフトのものになります。 欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】    
スモールキャップスについて
欧文では文章や単語の先頭の文字を大文字で表記しますが、これを「イニシャルキャップ」と呼びます。しかし、中には全て大文字で表記したい場合もあります。そんな時に、先頭の大文字と変化をつけるために、小文字サイズで書かれた大文字を「スモールキャップス」と言います。 欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】   スモールキャップスはフォントによっては用意されていないものもありますが、だいたいのフォントには含まれています。よくあるのは、名前や地名などの固有名詞を示す場合に見かけますね。  
オルタネイトとスウォッシュ
当メディアでも過去記事「フォントのオルタネート(異体字)をデザインに活用する」で紹介していましたが、通常書体とは少し形の異なる書体が含まれている場合もあります。それらは「オルタネイト(代替文字、異体字)」と呼ばれます。例であげると「g」や「a」「y」などがよく見られます。 欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】   また、オルタネイトの中には、文字のハネやハライを筆記体のように強調した要素がついた「スウォッシュ」というものも存在します。スウォッシュ書体はどちらかというと装飾的な意味合いが強く、筆記体などのフォントに充実している印象があります。  
その他さまざまな装飾書体
フォントによっては上記以外にも様々な装飾書体が用意されているものがあります。下記は一例になりますが、境界線で書かれたアウトラインやソリッドなシャドウがついたもの、またステンシルのようなデザインになったものなど、バリエーション豊かなフォントも存在します。デザインによって使い分けられるので表現の幅が広がりますね。 欧文タイポグラフィについて学んでみる【フォントファミリー】  
  今回も前回に引き続き、欧文タイポグラフィについて詳しくまとめてきました。今回は同一フォントの中でのバリエーションを見てきましたが、次回は現在知られているいろんなフォントの種類をフォントの歴史の沿ってまとめていきたいと思います。   (参考記事) 「欧文タイポグラフィについて学んでみる【文字の構成】」
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